スケールスピードが非常に速いレーシングマシンであることに注意・・・2

このホイールベースの短いレース専用マシンであるカートで、
なるべくカウンターステアーを 少なくするということは究極の目標である。
カウンターステアの時の動作を、アウト側リアタイヤの接地面重心センターで進行方向の
ベクトルを見てみると、本来の進行方向に対してコーナーアウト側に角度がある方向に ベクトルが大きくなる。
この際に次の項目を理解しなければならない。
1、この一番大きいベクトルの矢印は、本来向かうべき向きではない。
2、この時にリアタイヤがスライドしていない時よりもタイヤが横につぶれてきしんでいる。
3、このタイヤがつぶれるエネルギーは加速のエネルギーが使われている。
4、従って加速の速度が低下する。つまりカウンターステアの加速の箇所ごとに加速が遅くなる。

上記の要素から各カテゴリーのレースでは、基本的にレギュレーションでエンジンがイコールなので、
いくらしっかりエンジンをOHしても、所詮同じエンジンであり上記のロスをエンジンでカバーする ことは不可能である。
乗り方についてのカウンターステアにならない手法は、私が作成した教科書に記載しているが、
それと同時にシャシーセットについても、自在にコントロールできる中で上記の追及を
しなければならない。
ヨーモーメントを小さくすることは、タイヤの特にフロントタイヤの消耗を軽減できることも 理解してほしい。
タイヤの消耗を軽減できるということは、タイムトライアルから決勝後半まで
高いレベルで タイムを維持できるということにもつながる。
以上の要素を十分理解して、シャシーセットとドライビングを理解していきたい。