1月24日(金)にイタリアのイモラ・サーキットで、レーシングブルズにとって3日目、ザウバーにとって2日目となるプライベートテストの最終日が行なわれ、レッドブルの姉妹チームからは育成ドライバーの岩佐歩夢が参加。2024年のFIA F2チャンピオンで2025年からF1デビューを果たすガブリエル・ボルトレトはザウバーから参加した。 この日もイモラには曇り空が広がり、気温は2日目よりもやや高かったが、路面は依然としてウエットコンディション。ボルトレトはザウバーの2022年マシンC43を駆り、岩佐は前日までレギュラードライバーのアイザック・ハジャーが使用していた2023年マシンAT04を走らせた(当時のチーム名はアルファタウリ)。 2025年からF1レギュラードライバーには、旧車テスト(TPC)における年間走行距離の制限が設けられたものの、シミュレータドライバーを務める岩佐はその対象外。存分に走り込むことができる。 準備ラップを終えて岩佐が1本目の走行を開始した頃は、2日目の朝よりもコース上の水量は多く、ハジャーよりも必然的に遅いタイムとなった。しかし角田を上回る優れた安定感を見せたのは印象的だった。 その後、コースが急速に乾いていき、岩佐はコンスタントに1分33秒台でイモラを周回。昼休みに入る前にグリッドからのスタンディングスタートを4度実施し、1分32秒1という好タイムで午前中のプログラムを終了した。 一方、ザウバーは午前10時過ぎにボルトレトをコース上に送り出した。岩佐とは走行プログラムが異なり、10回のアウト/インラップを3スティントに分けて走行し、ピットアウトの練習も行なった。午後になりイモラの路面が改善すると、ボルトレトは徐々に周回数を伸ばし、1分30秒40をマーク。ピットのスタッフにも笑顔が見られた。コンディションを考えると素晴らしいパフォーマンスだったと言っても過言ではない。 レーシングブルズでは午前から続けて岩佐が午後も走行。4回のファステストラップ更新と2回のクールダウン、そして中盤でのドライブスルーを含む8周のスティントをこなした。トサ・コーナーでのミスもあり午前中のような輝きはなかったものの、走行プランを消化。その後はドライブスルーを含む3スティントを実施した。 最終的に岩佐はグランプリ決勝1回分を超える84周/412km、ボルトレトはタイム計測が5回のみとなったものの30周/147kmを走破した。