F1日本グランプリ(GP=決勝4月7日、鈴鹿)が5日、開幕した。RBのフリー走行で〝F1デビュー〟を果たした注目の岩佐歩夢(22)について、モータースポーツジャーナリストの小倉茂徳氏(61)が解説。「見事」と称賛した。

ヤフースポーツ記事引用・・・

F1日本グランプリ(GP=決勝4月7日、鈴鹿)が5日、開幕した。RBのフリー走行で〝F1デビュー〟を果たした注目の岩佐歩夢(22)について、モータースポーツジャーナリストの小倉茂徳氏(61)が解説。「見事」と称賛した。 F1日本GP金曜日(5日)の最初のフリー走行直後に、岩佐はまずこうコメントした。  今回、RBチームはフリー走行1回目に、レッドブルジュニアドライバーで、今年からスーパーフォーミュラに参戦している岩佐を起用。角田裕毅とともに日本人ドライバーコンビの走行となった。途中他車のクラッシュの後処理でセッションが11分間中断したものの、ダニエル・リカルドのマシンで出走した岩佐は、22周を走行。ベストタイムは1分32秒103で16位だったが、その内容は見事だった。  今回、RBチームは車体の底面など新型部品を投入。フリー走行1回目ではこれを角田がテスト。岩佐は従来型のマシンで性能比較のデータをとる役割だった。  岩佐の走行の前半はやや硬いミディアムタイヤで周回を重ね、初めて走る今年のRBのF1マシンで丁寧にペースを上げていった。その間にチームは今週末の予選や決勝に向けてデータを獲得。次に柔らかいソフトタイヤをつけて走行。ここでベストラップを出し、その後もソフトタイヤの周回数に対する性能変化のデータをとる走りに徹していた。これは、フリー走行で大切な仕事で、岩佐は自身の速さをアピールするのではなく、きちんとチームの要求を満たす走りに徹していた。 「(走行)プログラム的にもすごく順調に進んだと思いますし、自分が想定してきたラップよりも(速いタイムを)出すことができたので、自分の中でも自信につながりましたし、チームからも良い評価をいただいたようです。まだまだこれからですけど、またひとつ良いステップを踏めたかなと思っています」(岩佐)  実際チームのレーシングディレクター、アラン・パーメインは今回の岩佐について「パーフェクトな仕事をしてくれた。マシンのスピードの上げかたも早く、良いフィードバックもしてくれた」と絶賛。  さらに岩佐は、事前に乗っていたチームのシミュレーターと実際のマシンの走りの違いも見つけ出していた。 「また、これからシミュレーターワークもしますけれど、その中で改善が必要だなと思うところの発見もあったので、チームにフィードバックして再現してもらおうと思っています」。  岩佐は、4年前の2020年にフランスF4でチャンピオンを獲得。21年はF3、22と23年にはF1直下のF2で好成績を収めてきていた。  本来ならF1に乗れそうな成績だったが、現在F1には乗れるシートがなく、今年はスーパーフォーミュラで戦う岩佐。だが、今回の岩佐のフリー走行での走りは、今後に向けて岩佐自身にとってもRBチームにとっても大きな期待を抱かせるものとなった。