ヨーイングモーメントとブレーキペダルの位置・・・2

ここまでの説明で、ヨーモーメントについては理解してもらえたでしょうか。
そこで、フロントアクスルとはフロントタイヤの左右の中心を繋いだ線なのだが基本的には、
究極の選択を考えるとフロントアクスルより前には重量がゼロであれば シャシーセット的にも
有効に働き、フロントタイヤの消耗にも有効に働くはずである。
しかし、レギュレーションでフロントバンパー及びフロントフェアリングは装着しなければならず
シャシー構成部品の少ないカートでは、ヨーモーメントが大きくなってしまう要素としては
人間の膝より前側にある重いドライバーの足なのである。
そのようなことを考えてのことなのだろうが、TONY系シャシーではペダル関連のパーツも軽量の マグネシウム合金になっているのだろう。
このシャシーの本来のペダル位置は、日本人の大人であっても少し前すぎると考えられるが
何しろドイツ人等(カートからF1に上がっているヨーロッパ人)などは意外と身長が高く、
それに合わせた設計になっているのかもしれない。
そこで、特に成長過程で大切な時期である、カデットを卒業して
大人のカートに乗り始めの 大切な時期に、
ルーズな子供用ペダルを使うことはドライバーの成長を阻害すると考えられる。
特にブレーキ操作に於いては正確に左足の踏力と感覚を正確にキャリパーに伝え、
なおかつ フロント周りのヨーモーメントを減らすことは、その選手の成長過程で大きな威力を発揮すると 私は考えている。