NRUのエンジンの考え方
RUではエンジンに対する考え方は、従来どおり変更はありません。
したがって、エンジンポリシーページにも一切の価格つき商品の紹介はいたしません。
レンタルで提供していますエンジンについては、新品購入時完全に分解チェックを行い、ことクランク周りについてはパフォーマンスがすぐ発揮できるように考慮して組み立てを行い使用しています。
販売するエンジンについても、ユーザーの了解を頂き最初から十分性能を発揮できるように配慮しています。
KT100SECローターのサイズの明確化
従来KT100SECのローターサイズが車検上で明確化されていませんでした。そこで、SL事務局からの発表でローターサイズが明確化されました。
公差を含めた部品新品時のサイズが明確化されたことで、購入後に任意に加工された場合、車検でチェックできるようになりました。これは6月1日からの適用になります。
KF1エンジンのシリンダー内壁コーティング
先日ある方に御願いし、鈴鹿のタイヤテストにてレース用に作ったVORTEX KF1エンジンをテストしていただきました。
そのエンジンが帰ってきて、チェックいたしました。
テスト内容は、全体のタイムのテストはもちろんのこと、シリンダーコーティングの耐久性、コーティングが他の部品に悪さをしないかです。
写真を載せました。
その結果は非常に興味のあるものでした。
写真のシリンダー内壁が黒く見えるのはカーボンではありません。
これはテスト前は真っ黒(コーティング)の状態のもので、稼働時間は1時間40分ですが、その後に残ったコーティングの黒さです。ピストンにもピストンリングにも何も悪い影響はありません。
YZ125ではすでにテスト済みでしたので、問題は無いことは確信していましたが、良好な結果でした。
はたしてその速さの結果ですが、鈴鹿2コーナー立ち上がりからストレート区間で、あるチームが使用していたエンジンよりも0.15~0.2秒速かったと報告をいただきました。一周でのタイムは言うまででもありません。
某レーシングチームジャパンの有名なエンジン屋さんのエンジンとの実質的な比較になります。
大いに今後に期待できる結果でした。
09モデルKTSECが回らない原因
09モデルのSEC(ニュークラッチ付)が回らないとの問い合わせがきています。
これの原因はクランクBGのメーカーの選択にあります。
かつてのSDエンジンには従来のSDタイプのクランクBGを選択していたのですが、09モデルよりかつて販売していましたKT100SPのクランクBGに変更になりました。
これはおそらくクランクシャフトがSPエンジンと同等になったため、かつてのSPエンジンのクランクBGを選んだのだと思います。
写真でその違いをご覧ください。
新しいタイプのものは部品で発注すると、丁寧に箱に入ってきます。
この箱はすぐにごみになるので、ある意味自然にやさしくないですね。(笑)
見た目の違いは、SPのものはリテーナー(ボールの保持器)が黒いことです。
しかしもっと大切なのは、内輪の硬さが違うということです。
SPはパワーがあったため、その負荷に対してSDタイプのものでは内輪がすぐ減ってしまうという判断なのでしょうが、これが災いしSDのパワーではなかなか減らず、適度なクリアランスが必要な場所であるのに、その硬さが原因でなかなかそれができにくいのです。
したがって、2時間程度回しただけでは上がすっきり回りません。
対策は従来のタイプのBGに変えることが一番です。
購入後、稼働時間の少ないうちにクランクBGの交換をお勧めします。